養命酒ライフスタイルマガジン

健康の雑学

疲れの雑学

クルム伊達公子さん、三浦雄一郎さんが行った疲労回復術とは?サッカー選手は肉体より精神がお疲れ?!今月は、タメになる疲れの雑学をお届け!

鉄人アスリートたちの必殺疲労回復術とは?

ウィンブルドン最年長記録を更新した クルム伊達公子さんの場合

過酷な試合に立ち向かうアスリートたちにとって、肉体の疲労回復はとても切実な問題です。例えば、今年のウィンブルドンに42歳の最年長で3回戦に進出したクルム伊達公子選手。彼女は疲労回復のためにバイタルリアクトセラピー(自然治癒力を高めて痛みを和らげたり骨格を矯正する治療法)や酸素カプセルを利用しているのだとか。
酸素カプセルは、高気圧酸素が充満したカプセル内で血中の酸素濃度を高めることで、疲労物質を排出し、痛めた細胞の再生を促す効果があります。2002年の日韓ワールドカップ直前に骨折したデビッド・ベッカム選手が、酸素カプセルによって奇跡的に回復して大会に無事出場できたことから有名になりました。他にもイチロー選手やダルビッシュ選手など、多くのトップアスリートの怪我や疲労回復に貢献しているようです。

最高齢でエベレスト登頂を極めた 三浦雄一郎さんの場合

2013年に80歳という最高齢で見事エベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さん。しかし、激しい疲労でふらふらになりつつ自力で下山した時は、脱水症状と疲れでぐったり動けなくなったそうです。親子同時登頂を果たした医学博士の息子の三浦豪太さんも「こんなに疲れたお父さんは初めて見た」と衛星電話でもらしたといいます。
持病の不整脈の再発も心配され、不安にさいなまれながら無事の下山を祈っていた家族に、数時間後、再び豪太さんから衛星電話が入りました。「お父さんは横で身動きもせずに寝入っている。人間も動物。疲れをとるのは寝ることなんだ」と。ぐっすり眠った翌朝には元気を取り戻し、最後まで自分の足で下山できた三浦さん親子。極度の疲労から回復するには、やはり睡眠が最高の特効薬ということですね。

三浦雄一郎さんとクルム伊達公子さん

肉体より精神がお疲れ?! プロサッカー選手の場合

プロのサッカー選手は1試合で約9~12km走るといわれていますが、マラソンのように一定速度ではありません。サッカーは走行速度の強弱が平均約5秒前後で目まぐるしく変化します。「サッカーの試合時における運動量と疲労」を研究したイタリアのエルマンノ・ランピニーニ博士の分析によると、そうした運動によって溜まる疲労は肉体の一時的疲労と、脳・中枢神経の永続的な疲労に分けられ、その内訳は肉体疲労35%、精神疲労65%なのだとか。つまりサッカー選手のパフォーマンスを上げるには、肉体以上に精神疲労のケアが重要ということです。
一時的な肉体疲労はクールダウンやマッサージ、栄養補給でケアできますが、精神の疲労回復には試合後48~72時間の休息が必要なのだとか。まずは2~3日頭を休めるのが一番というわけです。これはサッカー選手のみならず、ハードな仕事に携わる人にもいえることかもしれませんね。

古代エジプトやローマ時代から愛された鉄板スタミナ食材とは?

古来より洋の東西を問わずスタミナ食として活用されてきたニンニク。各国の料理のスパイスとしてはもちろん、薬用の植物としても利用されてきました。古代エジプトでは、ピラミッド建造の肉体労働者たちの間で滋養強壮に役立てられ、古代ローマではグラディエーター(剣闘士)たちが食べていたといわれています。
日本には、中国・朝鮮半島経由で弥生時代に伝わってきたといわれ、『古事記』や『日本書紀』には、日本武尊(ヤマトタケル)がニンニクの強壮力で山の神を退治したという伝説が書かれています。その語源は、仏教用語の「忍辱(にんにく)」ともいわれており、強壮のために独特の猛烈な香りを耐え忍んで食べたことに由来するという説もあるようです。