養命酒ライフスタイルマガジン

健康レシピ

脾の機能を高める蓮の実入りのお汁粉:「蓮子紅豆沙(りんじーほんたうさー)」

材料(2人分)

あずき 100g
蓮の実 10個
陳皮 小さめのものを
1枚(約3×4cm)
ひとつまみ
砂糖 20g
黒砂糖 50g
1000cc

作り方

. 蓮の実はぬるま湯にしばらくつけておき、先が開いたらようじを使って芯を取り除く。

. アズキは水できれいに洗い、500ccの水で茹でる。沸騰したら、赤く色づいた湯を捨てる。

. (2)のアズキが入った鍋に水500ccを加えて火にかけ、沸騰したら吹きこぼれない程度に調節しながら煮込む。

. アズキがやわらかくなったら、砂糖、黒砂糖を加える。

. (1)の蓮の実、陳皮を加えて、やわらかくなるまで煮込む。蓮の実はやわらかくなるとくずれやすいので、あまり強くかきまぜないこと。

. (5)に塩少々を加え、ひと混ぜしてできあがり。

立春の次に当たる節気が雨水です。
雪が雨に替わったり氷が融けてくると空気が湿っぽくなって、春一番が吹くころには小雨の日々がしばらく続きます。風が強くじめじめしたこの時期に脾を養生する、というのが漢方の知恵です。春のはじめに脾の機能を高めると、これから温かくなっていくに連れて、気を養うことができると考えます。

脾、すなわち胃腸の健康な人は、免疫力が高まり、春を健やかに過ごせる健康な人なのです。そこで、今回は胃腸の機能を整える効能がある蓮の実を、やさしい甘みのお汁粉に加えてみました。

今月の食材:蓮子(りんじー)「蓮の実」

コロコロした形状がかわいらしい蓮の実は、果床が成熟後にできる蓮の実をゆでてから乾燥させたもの。

お汁粉や甘納豆、スープ、ちまきの具などさまざまなメニューに利用できる便利な食材です。滋養強壮にすぐれていて、漢方薬や薬膳料理の材料としても人気があります。
体の熱を保つ平の性質を持ち、漢方では、脾、心、腎の機能を促進すると考えられているのです。香港では、季節になるとフレッシュな蓮の実が市場に出回りますが、日本で手に入れやすいものは乾物と水煮の缶詰。
乾燥したものはぬるま湯につけて戻し、中の芯をとってから茹でて使います。

蓮の実入りのお汁粉

アズキのお汁粉に蓮の実を加えたもので、香港では家庭で作る伝統的な糖水のひとつです。

日本のお汁粉と同じように見えますが、「香港風」は、香りづけに陳皮を使います。陳皮はみかんの皮を干したもの。陳は「古い」という意味があり、古いものほど質がいいといわれています。
特に、虚弱な体質の人が神経のたかぶるときに効能を発揮すると信じられています。ぽくぽくした食感の蓮の実との相性もよく、意外なほどのおいしさが味わえます。

タピオカや白玉団子を加えたり、赤インゲン豆や緑豆など違う豆を使ったり、アズキと混ぜてしまってもおいしくいただけます。