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体温アップを目指す!

体温が下がると、免疫力が低下してしまうことをご存知ですか?身体を健やかに保つために、体温アップを目指してみましょう。「冷え」対策や、現在人気を得ている鍋料理の体温アップ度も要チェック!

低体温がもたらす、さまざまな弊害とは?

日本人の平熱は、おおよそ36~37℃の間といわれています。しかし近年、平熱が35℃以下、いわゆる「低体温」な人が増えているのをご存知でしょうか?

先天的に低体温だ、という方もいます。その一方で、さまざまな生活習慣が重なった結果、低体温になってしまう人も少なくありません。

では、低体温はどんな症状を引き起こす可能性があるのか?まずは基礎代謝の低下です。人間が生活を営む上で、食事から摂りいれた栄養をエネルギーに作り替えるのが「基礎代謝」。脂肪の燃焼も司りますので、痩せにくい身体になってしまいます。さらに肌荒れなどさまざまな部分に支障をきたし、さらには潰瘍や糖尿病などを悪化させてしまう可能性も含んでいます。

それにつけても厄介なのが、体温が下がるにつれて免疫力も下がってしまうこと。体温が1℃下がると、免疫力が約3割も減少してしまう、ともいわれています。体温が低いということはすなわち、血の巡りが良好でないと言い換えることもできます。血液は栄養分を隅々まで行き渡らせる役目を担っていますが、これが滞ると筋肉や骨の衰えにつながることになるのです。また、35℃の体温下ではガン細胞も活発化するという報告もあります。さらに、花粉症などのアレルギーを引き起こしやすいともいわれています。

免疫力が下がれば風邪などのウィルスも体内で退治しにくくなりますし、他の病気にもかかりやすくなってしまいます。風邪を引いた際に熱が出るのは、その熱でウィルスを退治しようとするカラダの大切なメカニズム。体内の温度を上げるということは、健康を保持するために重要な要素となるのです。

人気の鍋料理・体温アップ度&健康度チェック!!

単純な原理ではありますが、体温を上げるために有効なのは、外部から「熱」を取り入れること。熱いお風呂に入ったり、「温かい料理」を食べることも体温上昇につながり、血の巡りがよくなります。そこで冬場の「温かい料理」の代表格といえる鍋料理に注目。あらゆる鍋料理が体温アップに一役買ってくれるといえますが、個々に健康パワーをチェックしてみたいと思います!

脂スッキリ、ヘルシーな「蒸し鍋」!

最近注目を集めている鍋といえば、蒸し鍋。最近では蒸し鍋専門の調理器具をはじめ、ふつうの鍋に穴の開いた中ブタを取り付け、その上に肉や野菜などの具を入れて蒸す器具など、多彩な蒸し料理アイテムが登場しています。とりわけ注目を集めているのが「タジン鍋」。アフリカ・モロッコに伝わる鍋料理で、円錐状のフタが特徴的なお鍋で調理します。水が貴重な砂漠において、水を使わずに、鍋の中で具の水分が循環して調理できるスグレもの。素材独自の味が引き出せるとあって人気を博しているようです。

【体温アップ度】★★★

蒸し鍋は油を使わないことから低カロリーメニューの代表格といえます。さらに具そのものの水分を使うので、具がコンパクトになり、野菜なども多く摂ることができます。特に身体を温める根菜や、筋肉の源となる栄養を含むお肉や魚も存分に摂取すると体温アップには効果的です。ただし、ダイエットをしている際、「低カロリーのものばかり食べる人」がよくいますが、それでは逆効果になってしまうこともありますのでご注意を。

スパイスが効いてる!「カレー鍋」

子どもから大人まで楽しめる鍋料理として、近年ブームを巻き起こしているのがカレー鍋。ご家庭で手軽に作れるカレー鍋の素もスーパーに出回っていますよね。もちろん、通常のカレールゥを利用して作ることも可能。カツオ節などでダシを取れば和風に、コンソメなどを用いれば洋風に仕上がります。和風なら豆腐や白菜、洋風の場合はブロッコリーやウインナー、セロリ、ヤングコーンなども具としてよく合います。既成概念に捉われず、いろんな具材を試してみましょう。

【体温アップ度】★★★★★

身体を温めるスパイスをふんだんに取り入れたカレー鍋は、鍋料理の中でも随一のポカポカ度。生で食べると身体を冷やすといわれるキャべツや青菜なども、身体を冷やさずにたっぷり摂取することができます。キャベツなどはビタミンCも豊富なので、風邪予防も期待できます。締めには消化に良いうどんを入れて、炭水化物も取り入れましょう。

サッパリといただく「和風フォンデュ」

フォンデュといえば「チーズフォンデュ」を真っ先に思いつきますが、昨今は和風のフォンデュにもブームの兆しがみえます。食べ方はチーズフォンデュとほぼ同じ。チーズの代わりに醤油ベースのスープや、豆乳のスープに具をくぐらせて食べます。名古屋地域は、味噌とチーズを合わせたスープに揚げ物などをつけて食べる味噌フォンデュも台頭。白ワインを使わずに和風のダシとあわせた和風チーズフォンデュも人気です。

【体温アップ度】★★★★

ベースとなるスープに絡ませて食べるため、濃厚なダシであったとしても塩分過多になりづらいといえます。できるだけ多くの種類の具を食べるようにして、栄養のバランスをとりましょう。鶏肉やエビなど、身体を温める高たんぱくな食材を忘れずに。とりわけ豆乳は高たんぱくでありながら消化吸収が良く、血中コレステロール値を低下させる優秀な食品です。味噌も身体を温めるので◎。

リーズナブルで身体ポカポカ!「モツ鍋」

何度もブームが訪れ、もはや定番鍋の仲間入りを果たした、福岡名物のモツ鍋。関西方面では「ホルモン鍋」などとも呼びます。牛や豚の白モツにキャベツやニラを加えたシンプルな鍋ではありますが、醤油や味噌のダシの味が引き立ち、価格もリーズナブル。にんにくや唐辛子を用いるのも一般的です。

【体温アップ度】★★★★★

体温アップの決め手はニラ。ビタミンも豊富で、ぜひとも冬の料理に活用したい食材のひとつです。モツは高たんぱくで低カロリー。たんぱく質は筋肉を作るため、長い目でみても体温アップには欠かせません。にんにくや唐辛子も存分に身体を温めてくれますよ!

基礎体温を上げて、代謝を活発にするための五ケ条

では、体温をアップさせるためにはどうすればよいのか?生活習慣から具体例を紐解いてみましょう。

やはり効果的なのは「運動」!

これまでの「元気通信」でも度々お伝えしてきたことですが、筋肉をつけて基礎代謝を上げることがまずひとつ。内臓なども熱を産生しますが、もっとも顕著な「熱を産む工場」といえるのが筋肉です。寒いときに身体が震えるのも、筋肉の働きによるもの。筋肉が動いて熱を作り出してくれているのです。筋肉を形成する源となるのは、ご存知たんぱく質。主に肉や魚に多く含まれています。
ダイエットしたいからといってこれらを過度に摂取しないようにすると筋肉が衰え、基礎代謝が下がって逆効果になってしまうというわけです。

とにもかくにも「温かい食べ物」を!

外部から温かい食事を取り入れることで、内臓は一定の温度を保ち、正常な活動を続けることができます。逆に冷たいものを取り入れると、体内で作られる熱は内臓や頭といった中枢を温めることで手一杯に。結果、手足など末端部分の血管が縮み、血の巡りが悪くなって「冷え」を感じやすくなります。

水分の摂りすぎにご用心!

東洋医学には「水毒」という言葉があります。身体の中で水分が溜まって排出されないと、健康面においてさまざまな悪影響をもたらすという考えです。水分の過剰な摂取は低体温に陥りやすく、ひいては高血圧などにつながってしまうこともあるので要注意。もちろん、乾燥する冬場ですから適度な水分補給は必要ですよ!くれぐれも「がぶ飲み」は避けるようにしましょう。

体温の低い朝に食事をしっかりと

人間の体温は一日のうちで変化しています。昼間に活動している時間帯がもっとも高く、夜になるにつれて下がり、就寝中の明け方がもっとも低いといわれています。よって、低い体温を上げることにつながる朝食は重要。
逆に就寝前の飲食は、これから下がろうとしている体温の上昇を促し、内臓も活動を強いられるため、十分な睡眠の妨げとなります。

ストレスを上手に発散させること

ストレスは目にみえないモノゆえ軽視されがちですが、やはり万病の元といえます。ストレスによって脳内にある体温中枢がバランスを崩し、体温を下げてしまうことにつながりかねません。自律神経の乱れは血の巡りも滞らせ、免疫力の低下につながってしまいます。ストレスをためこまず、上手に発散させる自分なりの方法を見い出してみましょう。