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「冷え太り」にご用心!

昨今、夏でも「冷え」を感じる人が増えています。しかも「冷え」の症状が、「太る」原因になることもあるんです。今回は「冷え太り」対策をおおくりいたします!

あなたは大丈夫!?「冷え太り」チェック

もはや「冷え」は通年の悩みのタネ。夏であってもお腹や肩まわりを中心に、冷えを感じる人が続出中です。しかも夏の冷えは、肥満を伴うこともあるんです!そこで「冷え太り」チェック。当てはまる項目の数を、数えてみてください。

あなたはいくつ当てはまりましたか?

  • 12個以上当てはまる
    …冷え太り危険度:
  • 5~12個当てはまる
    …冷え太り危険度:
  • 5個未満当てはまる
    …冷え太り危険度:

以下の対策を読んで、脱「冷え太り」!!

「冷える」と「太る」は表裏一体!

そもそも「冷え太り」ってどんなもの?

私達は、普段意識してカラダを動かしたりしていないときでも、エネルギーを消費しています。食事する→栄養をとりこむ→エネルギーに変える、といったことがカラダの中で起きているわけです。生きていくために必要最低限のエネルギー、これを「基礎代謝」といいます。1歳の赤ちゃんでも、1日あたり700カロリーの基礎代謝量があるんです。

では、基礎代謝が高い人と低い人、彼らが同じものを食べたとしたらどうでしょう。太りやすいのは、基礎代謝が低い人です。食事をして摂取した栄養が、効率よくエネルギーに変わらずに、蓄積されて脂肪になってしまうためです。また、身体の中でエネルギーが生まれる際、「熱」が生じるのですが、基礎代謝が低い人は熱が生じにくく、「冷え」を感じやすくなるのです。栄養が蓄積されて脂肪となり、なおかつ冷える。これが俗にいわれる「冷え太り」です。

しかも、夏は冬よりも基礎代謝が低くなります。冬場は寒さゆえ、身体は積極的にエネルギーを作り出して熱を放出し、身体そのものを温めようとしますが、夏は暑いため、冬ほど代謝を必要としません。それゆえ夏は代謝が低くなり、冷え太りに陥る可能性が高まることになります。

なおかつ現在、「夏=暑い」という公式は、クーラーで冷えすぎた室内では成り立ちません。また、冷たくて美味しい飲み物やアイスもついつい摂取しがち。にもかかわらず服装は薄手のもの。体温がうまく調節されず、自律神経のバランスが崩れがちになります。この自律神経の乱れが「冷え」に拍車をかけることになるのです。

つまり「冷えるから太る」「太るから冷える」というより、「冷える」と「太る」の根っこ(原因)が同じもの(基礎代謝の低下&自律神経の乱れ)である、といえるでしょう。しかも!こんな気になるデータもあるんです。

  • 身体が冷え、体温が1℃下がった場合、基礎代謝量は12%下がる
  • 基礎代謝量は16~18歳をピークにだんだん減少し、40歳を過ぎると急激に落ち込む

高めるべきは、基礎代謝!では次の章で、具体的な対策をみてみましょう。

「脱・冷え太り」のカギは筋肉にあり

階段昇降で「筋肉がつきやすい」部位を鍛える!

基礎代謝を高める大きなカギは、筋肉を増やすことです。筋肉の多い人ほど基礎代謝が高く、消費するエネルギーも多くなります。かといって筋肉トレーニングを続けましょう、といったところでなかなか続かないし、ムキムキにもなりたくない。ならば、積極的に歩くこと、エスカレーターを使わずに階段を昇り降りすることをおすすめします。脚やお尻は「筋肉の多い=筋肉がつきやすい」部位です。階段の昇り降りはそれらの部位に引き締まった筋肉をもたらしてくれます。

デスクワークで「猫背」はダメ!

背筋を伸ばしてシャンとする。これは別に気持ちの問題だけではありません。
猫背でいるよりも背筋を伸ばしているほうが、背中や骨盤周辺の筋肉が使われるため、エネルギー消費量が多くなります。
また、身体の歪みは血の巡りを悪くして「冷え」をもたらすこともあるので、なるべく正しい姿勢を保つようにしましょう。

寝る子は育ち、筋肉は夜に作られる!

寝不足は自律神経の乱れにつながります。しかも、睡眠中は成長ホルモンの分泌がなされます。意外と思われるかもしれませんが、「筋肉」が最も生成されるのは「寝ている時」なんです。しっかりと睡眠をとるよう心がけましょう。

シャワーよりも入浴。半身浴で代謝をアップ

夏はお風呂に入らずにシャワーで済ます・・・といった方も多いのでは?冷え太りを回避するためには、なるべくなら入浴することをおすすめします。湯船に浸かって身体を温めることで血の巡りがよくなり、代謝が高まるからです。38度くらいのぬるめの湯に半身浴してもよいでしょう。

おおげさではない、“夏場の防寒対策”

冷房の効いたオフィスや室内で長時間過ごすこと、それが「冷え」、ひいては「冷え太り」に陥ってしまう大きな要因といえます。直接冷風があたる場所は禁物。さらに上着を一枚はおったり、ショールを活用するなどして「外に出たとき」との温度差を軽減させましょう。肩の出た服を着ている場合は特に注意してください。身体を締め付けるボディーラインの出るような服装も、血の巡りを妨げやすいので要注意!

デザートは控えめに・・・アイスクリームより氷菓子がオススメ

夏はアイスが美味しい季節!まったく食べちゃダメ・・・というわけではありませんが、冷たいものはアイスであれジュースであれ、甘味を感じにくい性質があります。そのため「冷たくて甘いものは、かなり甘くしてある」と考えて、食べ過ぎないようにしましょう。乳製のアイスよりも脂肪分が少ないカキ氷がおすすめ。

タバコが「冷え」につながることも・・・

喫煙は血管を急激に収縮させる作用があるので、血の巡りが滞りがちになり、ひいては「冷え」につながることもあります。喫煙する方はなるべく本数を少なめにするよう心がけましょう。

食生活は「身体を温める食材」「高タンパク」が鍵!!

「冷える」「太る」を大きく左右するのが、食生活です。夏場において代謝を促進させるためには、身体を温める食材を使った料理を摂ることがまず大切といえるでしょう。下記の表が、その一覧です。

身体を温める食材

肉・魚・乳製品

  • 鶏肉
  • 豚レバー
  • 羊肉
  • あなご
  • いわし
  • かつお
  • さんま
  • えび
  • うなぎ
  • 明太子
  • チーズ

野菜・果物

  • かぼちゃ
  • ねぎ
  • ピーマン
  • にら
  • しそ
  • からし菜
  • にんにく
  • あんず
  • オレンジ
  • ココナッツ
  • ライチ
  • さくらんぼ

穀物・豆類

  • 玄米
  • もち米
  • 黒豆
  • 小豆
  • 銀杏
  • くるみ

茶・酒

  • ウーロン茶
  • 紅茶
  • プーアール茶
  • ジャスミン茶
  • 紹興酒
  • 日本酒

調味料など

  • こしょう
  • しょうが
  • クローブ
  • シナモン
  • 味噌
  • 醤油
  • トウガラシ
  • 大豆油
  • わさび
  • 山椒

身体を冷やす食材

肉・魚・乳製品

  • 馬肉
  • 鴨肉
  • 動物性脂肪
  • 牡蠣
  • あさり
  • しじみ
  • はまぐり
  • カニ
  • たこ

野菜・果物

  • きゅうり
  • トマト
  • 白菜
  • かいわれ大根
  • セロリ
  • なす
  • 冬瓜
  • ゴーヤ
  • ほうれん草
  • バナナ
  • スイカ
  • メロン
  • キウイ

穀物・豆類

  • 小麦
  • 大麦
  • そば
  • 枝豆
  • 豆腐
  • はと麦
  • 緑豆
  • こんにゃく

茶・酒

  • 緑茶
  • コーヒー
  • ビール
  • ワイン

調味料など

  • 白砂糖
  • 胡麻油
  • 菜種油
  • 昆布
  • 海苔
  • オイスターソース

たとえば「穀物・豆類」のところをみてください。「毎日、朝は小麦を使ったパンで、昼はお蕎麦」という人がいたら、それは「身体を冷やす食材」過多といえるでしょう。白米や玄米なども摂りたいところです。

また、偏ったダイエットも禁物。「太るから野菜以外は食べない」という考え方も、逆効果といえるでしょう。冷え太り対策には基礎代謝アップが大切。基礎代謝アップには、筋肉量アップが効果大。筋肉量アップには、肉や魚といった動物性タンパクを摂ることが不可欠なんです。さらに糖質よりも、タンパク質のほうがエネルギーに変わる際に生じる熱量が多く、身体は温まります。逆に野菜ばかり食べていては、筋肉もつかなければ、身体を冷やすことにもつながってしまいます。

低カロリーやノンカロリー商品も、カロリー過多のお食事をした後などは有効ですが、やはり「そればっかり」では身体の中でエネルギー=熱が生まれず、冷えやすくて脂肪が燃焼しにくい身体になってしまうのです。

とはいえ暑い夏、午後から炎天下で外回りだ・・・といったこともあるでしょう。そんなときは昼食に「涼」の食事を摂るなど、自分のスケジュールや身体の調子などと照らし合わせながら、バランスよく食べるようにしましょう。