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(3) 体の抵抗力、落ちていませんか?

体力が不足して体質的に弱った状態である「虚」に体が傾くと、抵抗力が落ち、病気にかかりやすくなります。

体力が不足して体質的に弱ると病気になりやすくなります

心身のバランスを測るものさしの1つに「実証・虚証」があります。「証」とは体質や現在の体力の有無、抵抗力の強弱を意味します。下表をチェックして、あなたの今のバランス状態を確認しましょう。体に必要なものが不足し、疲れやすく胃腸が弱い「虚」は、病気に対する抵抗力となる「気」(コラム参照)も弱っている状態。そのため、「虚」に傾くと外部からの病因の侵入をはね返すことができず、病気になりやすくなります。

体格がっちり、骨が丈夫、積極的、無理がきくので頑張り過ぎる
消極的、やせ型水太り、寒さに弱い、胃が弱い
セルフチェック 東洋医学で検証!「実・虚」のバランスチェックはこちら

様々な原因により体は「虚」に傾きます

「実」、「虚」のバランスは常に変化します。例えば、ストレスや生活習慣の乱れ、過労なども「虚」を招く原因の1つ。また、冬は寒さから身を守るために夏よりも多くのエネルギーを使うため、「虚」に傾きやすい傾向にあります。さらに、加齢によって生命のエネルギーである「気」が自然に減少することで、誰もが年齢と共に「実」から「虚」に向かっていくと考えられています。

不規則な生活や冬の寒さも「虚」に傾く原因に。
年齢を重ねるごとに生命のエネルギーである「気」は自然と減少する。
コラム

「気」って何?

東洋医学では「気・血・水」のバランスも健康状態を診る上で欠かせません。「気・血・水」はお互いに影響を及ぼし合っていて、どれか1つに不足や異常があったり、3つのバランスが崩れたりすると、様々な変調や不調が現れます。これら3つの働きを正常にし、バランスを保つには、まず生命力である「気」の働きを補い、高めることが大切になります。

気:生命活動を営むエネルギー 血:いわゆる血液に当たるもの 水:リンパ液や汗などの血液以外の体液

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「虚」に傾いた体には「補う」養生を

先述のように、「虚」に傾いた体は病気になりやすい状態です。この状態を修正し、病気を予防するには生命エネルギーである「気」を「補い」、抵抗力を高めることが必要です。「気」には「先天の気」と「後天の気」の2種類があり、前者は生まれながらもっているエネルギーで、五臓の1つ「腎」に蓄えられます。後者は日々補充するエネルギーで「脾」と関係が深く、胃腸の働きによってつくられます(コラム参照)。紹介する養生(健康法)によってこれら2つの「気」をしっかりと補いましょう。

先天の気 生まれながらにもっているエネルギー→腎
後天の気 日々補充するエネルギー→脾
コラム

「腎」や「脾」って何?

東洋医学では、内臓を「腎」「肝」「心」「脾」「肺」の五臓で捉え、「気・血・水」をうまく巡らせるために働いていると考えられています。それらは西洋医学でいうところの臓器の名称とは必ずしも一致しません。

「腎」「肝」「心」「脾」「肺」
  • 腎:成長、発育、生殖活動を維持する。腎臓、膀胱など泌尿器系と内分泌系にかかわる。
  • 肝:「血」を蓄え、「気」の流れを促す。肝臓や胆のうと深くかかわる。
  • 心:「血」を全身に送り、精神を安定させる。心臓や循環器系にかかわる。
  • 脾:胃腸などの消化器系にかかわる。日々の「気」をつくり出す。
  • 肺:「気」や「水」を巡らせる役割をもち、呼吸器系全般にかかわる。

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「虚」に傾くと、冷えも助長します

これら2つの「気」は、冷えとも密接な関係にあります。「先天の気」を蓄える「腎」は体全体を温める働きももち合わせているため、「先天の気」がすり減ると体が「虚」に傾くだけでなく、「腎」の働きが低下して体は冷えた状態(「寒」)に。また、「後天の気」が不足すると胃腸の働きが低下します。すると、食べ物を消化・吸収してエネルギー(気)を十分に産生することができず、冷えをもたらします。このような負の連鎖を防ぎ、崩れたバランスを整えるには「虚」に対して「気」を「補う」だけでなく、同時に冷えた体を「温める」こと、つまり「温補」の健康法が大切となります。

  • 「先天の気」が不足すると……→「腎」の働きが低下
体全体を温める役割をもち合わせている「腎」の働きが低下する。
  • 「後天の気」が不足すると……→「脾(胃腸)」の機能が低下
「脾(胃腸)」の機能が低下。エネルギー(気)を産生できなくなり、冷えやすくなる。
体が冷える→不調

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冷えた体を「温め」、体力や体質の不足を「補う」
第2類医薬品
14種類の自然の生薬から造られた薬酒
薬用養命酒は桂皮や丁子など「体を温める」生薬と人参や地黄など体力や体質の「不足を補う」生薬が処方されています。生薬の数は14種類。各々が持つ複数の成分が互いに作用し、効果を発揮する滋養強壮の薬酒です。
効能 次の場合の滋養強壮
・冷え症  ・肉体疲労  ・胃腸虚弱  ・血色不良
・虚弱体質  ・食欲不振  ・病中病後
【用法・用量】
成人:1回20mL、1日3回 食前又は就寝前に服用してください。
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