日本の人口の約30%が花粉症の有病者とも言われており、春や秋が近づくと「あれ、ひょっとして?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
自分でできる簡単な花粉症の症状チェックと、薬だけに頼らない花粉症の症状別対策をご紹介します。
まずは自分の症状が花粉症によるものか、チェックリストを使って調べてみてください。
ひょっとして花粉症? 症状セルフチェックリスト
くしゃみや鼻水など、風邪と判断のつきにくい花粉症。「花粉症かな?」と思ったら、次のチェックをしてみましょう。
ハーブを活用した症状別の対策法
鼻づまりや目のかゆみなど、それぞれの症状に適した対策をご紹介します。
鼻やのどのムズムズをとりたいときはペパーミントの精油
ペパーミントの精油を薄めた物をマスクの外側に1滴塗布します。メントールの成分が鼻やのどのムズムズを楽にしてくれます。
鼻やのどをスッキリさせたいならネトルのハーブティー
ネトル×ペパーミント、ネトル×タイム×セージをブレンドさせたハーブティーを飲むのがおすすめです。
目のかゆみにはセージやタイムの精油
温まると血行がよくなりかゆみが増すので、冷やすことがおすすめです。冷やしたおしぼりにセージやタイムなど清涼感のある精油を滴らしてもよいでしょう。
鼻づまりを解消したいときは鼻腔拡張テープ
鼻腔を広げる作用がある鼻腔拡張テープがおすすめです。上からマスクをかければ目立たないので、鼻づまりがある人は日中もつけておくとよいでしょう。
99%花粉をカットできる「インナーマスク」
今や国民の約30%が花粉症の有病者であるという統計が出ており、国を挙げて花粉症対策に乗り出しています。
環境省では、普通のマスクの内側に当てると99%花粉をカットできるという、ガーゼやコットンで作った「インナーマスク」の作り方も紹介しています。
その他にも、農林水産省と厚生労働省では10年ほど前からスギ花粉症を根治させることを目的とした「花粉症緩和米」の開発を進めています。
今年の予測飛散量は昨年比7割でも油断は禁物!
2020年の関東におけるスギ花粉の飛散量は、2019年と比べて7割程度と予想されています。しかし、飛散量が7割でも「症状が7割」に抑えられるということではありません。
患者数に違いはあるものの、花粉の量が少なくても発症する人は発症します。7割だからといって安心せず、対策を行いましょう。
この方にお話を伺いました
いりたに内科クリニック院長 入谷 栄一 (いりたに えいいち)

呼吸器専門医、アレルギー内科専門医、がん治療認定医、総合内科専門医。東京女子医科大学第一内科、日扇会第一病院などを経て、現職。長年の在宅診療の経験より、内科系にとどまらないオールマイティーな診療を実践する他、雑誌やテレビなどメディアでも活躍。NPO法人メディカルハーブ協会理事も務める。