養命酒 駒ヶ根工場

森はどう変わったか その3

2013.03.04 森林担当 やっしん



さて今回は、森林整備によって変わった森の様子を、
森の中の上空と地面の辺りで見てみましょう。

この写真は記念館周辺で、整備前の森の中から上空を見上げたものです。
整備前林冠

立木の枝葉のある部分を、専門用語で「樹冠(じゅかん)」または、
「クローネ」と呼びます。
また、森の中で一本一本の立木の樹冠が連なっている部分を
「林冠(りんかん)」と言います。

この写真は、いわゆる「林冠が閉鎖した状態」であり、林内に光が
入りにくい状態になっています。
アカマツは太陽の光に対して敏感な樹種なので、林冠が閉鎖すると、
光が当たらなくなった下の方の枝葉は、自らどんどん枯らしていきます。

ですから、この写真の様に込み合ったアカマツ林では、生きている枝葉
が上の方にしかありません。
枝葉が少なくなれば、一本一本の立木は幹の太りが悪くなり、
森の中には、成長の悪い木や立ち枯れ木が増えて行きます。

こちらは、整備後の様子です。
(※注 上の写真と同じ場所ではありません)
整備後林冠

そこで、抜き切りの伐採で、林冠に隙間を作ってあげますと、
林内に光が差し込んで、地面周辺の木々が元気になってきます。

大きく切り開かれた所には、シラカバの幼木が沢山生えてきました。
シラカバ幼木 冬

シラカバ幼木 夏

伐採されたアカマツの命は、新しいシラカバの幼木に引き継がれました。
ちなみに、シカラバの幹は、5~6年目、樹高2~3m辺りから少しづつ
白くなっていくようです。

やっしんでした。

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