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  • 【2007年9月号】誰かと分かち合えないものは、私にとって無意味だ。

誰かと分かち合えないものは、
私にとって無意味だ。

レナード・バーンスタイル 1918年~1990年

バイタリティ溢れ、権威に溺れない“マエストロ”

世界的な指揮者にして、世界的な作曲家でもあったレナード・バーンスタイン。アメリカ生まれの指揮者として初めて、世界に冠たるオーケストラ「ニューヨーク・フィルハーモニー」の音楽監督を務めた人物です。

老いてもなお瑞々しい音楽をつむぐ“大家”であったことは誰しも認めるところですが、“近寄りがたい”人物ではなかったようです。一言でいえば「寛容」な人。それは作曲家としての彼によく現われています。

すべてのジャンルの音楽を愛し、自らに取り込もうとする姿勢。「クラシック」という殻に固執せず、映画音楽やジャズ等も作曲しました。ことミュージカル音楽においては「ウェストサイドストーリー」等を生み、20世紀のアメリカ文化に大きな足跡を残しています。

元気の源は「誰かとともに喜び、楽しむ」こと

日本には7度の来日を果たしているレナード。1985年には広島を訪れ、被爆40周年を悼む「広島平和コンサート」を開催しています。音楽以外の分野や社会の動きにも感心を持ち、人権運動や若手育成等を精力的に行っていました。

教育者としてのレナードが持っていたのは「若い世代と自分の持っているものすべてを、分かち合う」という意識。今や世界的な指揮者としての地位を確立している小沢征爾氏や大植英次氏らを育てました。

思えば音楽そのものが、一人で作って一人で楽しむものではなく、オーケストラもまた、演じ手と聴き手が音楽を「分かち合う」ものです。誰かとともに喜び、楽しむ。そこに生きる意味、元気の源が隠されているのかもしれませんね。