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名言集

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  • 【2006年2月号】仁に過ぐれば、弱くなる。義に過ぐれば、固くなる。礼に過ぐれば、諂(へつら)いとなる。智に過ぐれば、嘘をつく。信に過ぐれば、損をする。

仁に過ぐれば、弱くなる。
義に過ぐれば、固くなる。
礼に過ぐれば、
諂(へつら)いとなる。
智に過ぐれば、嘘をつく。
信に過ぐれば、損をする。

伊達 政宗 1567年~1636年

「引っ込み思案」から「独眼竜」へ

伊達家17代目当主、政宗。5歳の時に疱瘡(ほうそう)を患って右目を失明し、その影響もあってか少年時代は引っ込み思案な性格で、おとなしかったといいます。しかし14歳で初めて戦を経験、17歳で家督を嗣ぐと、次第に勇猛果敢な性格が宿り始めます。無類の勝ち気、勇猛な行動、型破りな言動が備わった政宗は、23歳で奥州66郡のうちの半分を手にして東北の覇者となり、ついたあだ名が「独眼竜」。その後は小田原の役や関ヶ原の戦い、大阪冬の陣・夏の陣などに参戦し、同時に豊臣秀吉、徳川家康などとも交流する政治手腕 も発揮しました。

何事も過ぎたるは・・・

“仁・義・礼・智・信”とは、孔子が言うところの「五徳」です。この5つを大事にしなさい、という教えなのですが、政宗はそこに自分なりの皮肉と機微を入れ込んで、今回の名言を発したといいます。「仁に過ぐれば~」は、人に情けをかけすぎるな、といったところでしょうか。ひとりのリーダーとして、ひとりの武士として、五徳はいずれも大事ではあるけれど、過ぎたるは及ばざるが如しである、と。人間の弱さ、脆さを踏まえた政宗らしい物言いです。時には皆さんも、自分自身が五徳のうちの何に「過ぐれ」ているのかを見つめてみてはいかがでしょう。