1951年、金曜日になるとお店が定休日になったり、タクシーが忽然と街から姿を消す現象がアメリカ中で起こりました。すべては、視聴率が70％にも達した超人気ホームコメディ番組「アイ・ラヴ・ルーシー」を見るためです。愉快な夫婦生活を繰り広げる主演の2人は、実生活でも夫婦でした。妻、ルシル・ボール。夫、デジ・アネアース。実生活で妊娠したときは、番組中でも妊娠、出産を同時進行するかたちを取りました。出産時、国中の祝福を受けたのはいうまでもありません。苦しい下積みを経て実力で「喜劇女王」の座についたルシル。番組は今でもしばしば再放送され、根強い人気を得ています。

若くてアクティブでちょっぴりドジで、国民的な人気者。つまり彼女は「米国版サザエさん」と言ったところでしょう。日本のサザエさんはアニメゆえ歳を取りませんが、ルシルは歳を取ります。しかし、70歳を過ぎても臆することなくセクシーなドレスを纏ってテレビに登場したり（これがまた似合ってる！）、精神的にも非常に若々しい魅力を発揮していました。正直に生き、食事はゆっくりと楽しむ。さらには歳をごまかす（笑）。ほんとうに彼女自身、ごまかしていたかどうかはわかりません。が、こうしたユニークな言葉をいえることこそが心のゆとりであり、茶目っ気であり、若さを保つ秘訣ではないかなと思います。おざなりにせずに、しっかりと睡眠をとることが元気の秘訣です。