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  • 【2005年1月号】むずかしいことはやさしく。やさしいことは深く。深いことは愉快に。

むずかしいことはやさしく。
やさしいことは深く。深いことは愉快に。

井上ひさし 1934年~

直木賞作家の、ジャンルを越えた才能

昨年、NHK教育テレビで往年の人気番組『ひょっこりひょうたん島』が復活しました。60年代後半に親しんでいた方のみならず、近年では『モーニング娘。』が主題歌をカバーして、今の子供達も口ずさむことができます。この名作を作った(共作)のが当時放送作家だった井上ひさし氏。主題歌も氏の書き下ろしです。上智大学在学中、いわゆる「ストリップ」だけでなく様々な「芸能」が行われていた浅草フランス座で文芸部員兼進行係を担当。その後放送作家になりましたが、同時に文才も振るい、戯曲では『道元の冒険』で岸田戯曲賞、小説では『手錠心中』で直木賞を受賞。その後も『吉里吉里人』『シャンハイムーン』等数々の作品を世に送り出しています。

「深いことを愉快に」伝えられる人は元気!

現在では、日本ペンクラブの副会長という少々お堅い肩書きもありますが、一度井上氏の作品を読んだことのある方なら、そのユーモア、表現のわかりやすさ等、感じたと思います。ちなみに 「ムーミン」や「ひみつのアッコちゃん」の主題歌の作詞も井上氏です。さて、「むずかしいこと」について人は考えるとき、ついつい難しい顔になりがちです。「深いこと」を人に語ろうとするときも、言葉が難解になり、やはり気がつけば周りは難しい顔ばかり・・・といったことになってしまいます。逆に、深いことを愉快に喋ることのできる人の周りにはいつも多くの人が集まっていますよね。急にそんなに愉快に喋れないなぁ、という人は、聞く側に回っても相応の「元気」をキャッチできるはずです。