養命酒ライフスタイルマガジン

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「養命酒」には「みりん」が使われている! 戦前は牛にまたがって養命酒の宣伝していた!? 村上春樹のエッセイや仏文学にも養命酒が登場する!? ——今月は、ズバリ「養命酒」にまつわる驚きのウンチクをご紹介します!

「養命酒」には「みりん」が使われている!

「養命酒」の原料には、みりんが用いられており、ベースとなる上質な水が欠かせません。「養命酒」の原酒には、中央アルプスの花崗岩層に磨かれた、信州駒ヶ根産の清らかな伏流水が用いられています。仕込み水に使われるやわらかな水は、ナチュラルミネラルウォーター「養命水」として商品化されています。

また、まろやかな味わいのもとになるもち米は、信州産100%です。もち米と米麹をゆっくり熟成させてうまみを引き出す、昔ながらの伝統製法で造られた「家醸本みりん」は、信州ならではの名物といえるでしょう。このように、手間ひまをかけて造られる「家醸本みりん」も「養命水」も、「養命酒」と同じ駒ヶ根工場で生産されています。

「家醸本みりん」はプロの料理人や和菓子職人にも愛されており、広島のそば打ち名人・高橋邦弘氏と彼の門下のそば職人は、そばつゆにこのみりんを使っているそうです。

家醸本みりん

戦前は牛にまたがって「養命酒」の宣伝していた!?

「養命酒」は、広告にも長い歴史があります。戦前は、創業者の塩澤宗閑氏に扮した人が牛にまたがって街を練り歩くという宣伝活動を行なっていました。戦後になると、今でいうラッピングカーのような宣伝用のバスを使って販促活動を開始。ラジオでも、「養命酒音頭」「養命酒一杯の歌」といったCMソングが流されて人々に親しまれていました。

1964年の東京オリンピック後は、テレビCMが本格的に始まり、当時の人気歌手ザ・ピーナッツやボニージャックスも「みんなの養命酒」「あしたも元気に」といったテーマソングやCMソングを歌っていました。「おもちゃのチャチャチャ」や「マッハGoGoGo」の主題歌などを作曲した名作曲家の越部信義さんによるCMソングもありました。

テレビCMに起用されるタレントさんも、必殺仕事人で知られる俳優の藤田まことさんや、漫画家の加藤芳郎さん、司会者のみのもんたさん、落語家の立川志の輔さん、女優の原田美枝子さんなど、時代とともに変遷してきました。2017年6月からは、藤井隆さん・乙葉さんご夫妻が登場する新CMがオンエアされています。おしどり夫婦として知られているお二人だけに、息のピッタリ合った共演が話題になっています。

村上春樹のエッセイや仏文学にも養命酒が登場する!?

有名作家の小説や詩、エッセイにも、養命酒がたびたび登場しています。たとえば、村上春樹さんのエッセイ『村上朝日堂はいほー!』(文化出版局/1989年)には、養命酒の広告について考察する一節があります。テレビドラマにもなった林真理子さんの小説『素晴らしき家族旅行』(毎日出版社/1994年)にも、登場人物が会話中に「養命酒」のびんを拭くシーンがでてきます。

日本だけでなく、19世紀のフランスの詩人ランボーの『わが放浪』という詩にも養命酒が登場しています。『ランボー詩集』(新潮文庫/1951年/訳・堀口大学)には、「新涼の九月の宵だった。養命酒ほど爽やかに額に結ぶ露の玉」という一節が出てきます。フランス語では「un vin de vigueur」なのですが、直訳すると「元気の出るワイン」という意味であることから、訳者が「養命酒」と訳しました。同じくフランス文学者フロベールの傑作『ボヴァリー夫人』(平凡社/1958年/訳・村上菊一郎)にも、「養命酒を一杯ひっかけようじゃないか」というセリフが出てきます。フランス語では「garus」となっていますが、「万能酒」を意味する語であることから、訳者が「養命酒」と訳したのです。

ちなみに、作詞家の秋元康さんのエッセイ『みーんな、わがまま』(角川書店/1991年)では、「7杯目の養命酒」という詩の一節が出てきますが、「薬用養命酒」は1日3回、20mLずつ飲むことで、じっくり効いていきます。正しい用法・用量を守って服用しましょうね!