養命酒ライフスタイルマガジン

健康の雑学

世界の温泉
世界中の人びとに「美」と「健康」をもたらす恵みの湯

温泉に身を浸すと「日本に生まれてよかったなぁ」としみじみ思いますが、世界にもたくさんの温泉があります。医療やエステなどの見地から入浴されている湯もあれば、日本のようにリフレッシュを旨として愛されている湯もあり、じつにバラエティに富んでいます。冷え性や皮膚病などの疾患を和らげ、元気と「美」をもたらす世界の温泉について今回はご紹介しましょう。

古代ローマ人が見出した温泉は、現在のドイツで医療保険対象に

リフレッシを促す「社交」、効能を授かる「湯治」

入浴好きとして知られる日本人ですが、同じくらい入浴好きといわれていたのが、古代ローマ人です。3世紀のローマ皇帝、カラカラ帝によって造られた“カラカラ浴場”は一度に1600人も入浴できる巨大な風呂。山岳地帯から水を調達する技術を持っていたため、街には無数の浴場が作られ、市民の社交場として賑わっていました。その一方で温泉の効能にも着目し、実際に温泉が湧く地には湯治場を作っていました。リフレッシュを促す「社交」、そして効能を授かる「湯治」。この2つが現在にも受け継がれています。

古代ローマ人によって見出された温泉郷ドイツ

ドイツはヨーロッパでも有数の温泉大国。バーデン・バーデン(Baden-Baden)やバード・クロイツナッハ(Bad Kreuznach)など、「Bad」や「Baden」がつく街のほとんどが温泉を有しています。バーデン・バーデンは古代ローマ人によって見出された温泉郷。主な泉質は食塩泉です。水着で入るプールのような巨大な浴場の他、自然を楽しむ遊歩道や美術館、カジノまで備わった一大リゾートといえるでしょう。

ゆっくり入って、まず「半身浴」!

もちろん、温泉医療施設もあります。日本以外の国の温泉は水着で入るものと思われがちですが、医療面から考えると裸のほうが効果がありそうですよね。実際に古代ローマ人の入浴は全裸が基本でした。やがて公衆良俗に反するとされて水着入浴が導入されたものの、こと「湯治」のシーンでは全裸での入浴が受け継がれてきました。

裸であることは日本と同じ。では何が違うのか?そのひとつは、その地の温泉の効能を最も「活かす」作法があること。日本の温泉は気ままに入り、自由に出るという、いわば「フリースタイル」です。ドイツなど欧米諸国の温泉には、まず最初にこの湯に5分、次にこのサウナに3分、水中歩行は4分・・・といったようにコースが敷かれていて、その順序に従って入浴するケースが多々あります。医療でいうところの「処方」ですね。

入浴のみならず「飲む」ことも医療の一環

実際ドイツでは、公的な医療保険で賄える保養地医療が確立しています。一定期間滞在し、運動や食事などの生活面、こころのケア、そして植物や温泉を活かす自然療法がひとつのパッケージになっています。温泉も、入浴のみならず「飲む」ことも医療の一環とされ、一日に何回、この時間に飲むようにと処方されるそうです。

もちろん、ドイツやイタリアだけでなく、ヨーロッパではハンガリー、チェコ、ベルギー、北欧などに、アジアでは韓国、中国、台湾、タイ、ミャンマー、マレーシア、フィリピンなどに温泉地があります。他にも北米や中南米、エジプトやナイジェリアといったアフリカ諸国にも温泉は湧いています。海外に旅行する折には、近くに温泉が沸いていないかチェックしてみてはいかがでしょう。非日常の空間を味わって存分にリフレッシュし、温泉の効能もじっくり堪能。カラダの内からも外からも「美」に磨きがかかるはずです。

こんなところにも!?世界“変り種”温泉

魚と混浴して老廃物スッキリ!~トルコ~

長々と湯船に浸かると、いわゆる「湯あたり」状態になりがちです。5分程度入浴し、いったん湯船から出て休憩。そしてまた入浴、といった流れを2~3回繰り返すと血圧や心拍数が上がりすぎることもなく、血行がほどよく良くなります。寝転がった状態で入浴する「寝湯」やぬるめのお湯の場合は10分程度の入浴でも良いでしょう。動悸が激しくなったり、額から汗が流れ落ちる状態ですと一旦上がったほうが賢明です。

地底湖がそのまま温泉~トルクメニスタン~

ドイツはヨーロッパでも有数の温泉大国。バーデン・バーデン(Baden-Baden)やバード・クロイツナッハ(Bad Kreuznach)など、「Bad」や「Baden」がつく街のほとんどが温泉を有しています。バーデン・バーデンは古代ローマ人によって見出された温泉郷。主な泉質は食塩泉です。水着で入るプールのような巨大な浴場の他、自然を楽しむ遊歩道や美術館、カジノまで備わった一大リゾートといえるでしょう。

ペンギンと混浴!?~南極~

もちろん、温泉医療施設もあります。日本以外の国の温泉は水着で入るものと思われがちですが、医療面から考えると裸のほうが効果がありそうですよね。実際に古代ローマ人の入浴は全裸が基本でした。やがて公衆良俗に反するとされて水着入浴が導入されたものの、こと「湯治」のシーンでは全裸での入浴が受け継がれてきました。

裸であることは日本と同じ。では何が違うのか?そのひとつは、その地の温泉の効能を最も「活かす」作法があること。日本の温泉は気ままに入り、自由に出るという、いわば「フリースタイル」です。ドイツなど欧米諸国の温泉には、まず最初にこの湯に5分、次にこのサウナに3分、水中歩行は4分・・・といったようにコースが敷かれていて、その順序に従って入浴するケースが多々あります。医療でいうところの「処方」ですね