養命酒ライフスタイルマガジン

研究員のウンチク

癒しの横川渓谷

信州伊那谷は桜の季節を終え、山々は緑一色となり、新緑から初夏を迎えようとしています。このあたりは東に南アルプス、西に中央アルプスの山々が連なり、その間を天竜川が流れています。その支流を少し上流へ行くと、「渓流」や「渓谷」と呼ばれるところがいくつも点在しています。伊那谷の最北端、辰野町にある横川渓谷にこの時期足を運ぶと、目に眩しい新緑と中央アルプスの冷たい雪どけ水の清らかな流れに気分がとても癒されます。また、夏も比較的過ごしやすいため、キャンプなどに訪れる人も多く、秋には燃えるような紅葉で私たちの目を楽しませてくれます。新緑も紅葉もここではとても近くに見ることができるので、なんとも言えない微妙に色合いの違う緑や赤に感動させられるスポットといえます。一年を通して様々な表情を見せてくれるので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?


矢印から矢印までの帯状の岩が蛇石

また、この横川渓谷には世界的にも珍しく、国の天然記念物にも指定されている蛇石(じゃいし)と呼ばれる岩脈があります。黒い粘板岩に変成岩の層が貫入してできた岩で、渓流に横たわる大蛇の姿に見えることから、蛇石と呼ばれているそうです。

鈴木 和重(養命酒中央研究所・研究担当)