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  • 【2018年4月号】 ゆるむのは体型だけじゃない?! “メタボ家計”を引きしめよう

ゆるむのは体型だけじゃない?! “メタボ家計”を引きしめよう

春は健康診断シーズンですが、「メタボ体型」が気になる人もいるのではないでしょうか?
実は、体型がゆるみやすい人は、お金の管理もゆるみがちな傾向があるため、メタボ体型ならぬ「メタボ家計」になりやすいってご存知ですか?!
1万人以上の赤字家計を再生した実績を持つ家計再生コンサルタントの横山光昭先生に、知らないうちにぽってり脂肪が付いてメタボ化している家計を、シュッと引きしまったスマート家計に改善するポイントを教えていただきました。

お話を伺った先生
横山光昭(よこやま みつあき)先生

家計再生コンサルタント。株式会社マイエフピー代表取締役。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、確実な再生を目指す庶民派ファイナンシャルプランナー。個別の相談・指導では独自の貯金プログラムを生かし、リバウンドのない再生と飛躍を実現。『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)、『年収200万円からの貯金生活宣言』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『1日500円の小さな習慣 「隠れ貧乏」から「貯蓄体質」へ大変身!』(幻冬舎)など著書も多数。日本経済新聞社WEBにて連載公開中。

ホームページ:http://www.myfp.jp/

お金の管理がゆるい人は、
健康管理も体型もゆるみがち?!

1万人以上の家計再生実績のある横山先生いわく、お金の管理がゆるい人は、生活習慣や時間管理もルーズなことが多く、健康管理も甘い傾向があるため、体型もゆるんでいることが多いそうです。「ちょっとぐらい、まあいいか」と、夜更かししてだらだら飲んだり食べたり、運動せずゴロゴロ怠慢に過ごしたり…。そんな生活習慣が日常化している人は、気づかないうちに、「メタボ家計」になっている可能性があります。

ぜい肉が密かについた「メタボ家計」とは?

メタボ家計とは、食費や日用品費、通信費、水道光熱費、生命保険料、教育費など、どの支出も平均的な値よりも漫然と高くなっている家計です。何かに突出してお金をかけているわけではないので、「うちはぜいたくなんてしていない」「普通に暮らしているだけ」と思いがちです。しかし、日々の生活習慣によって、いつのまにか内臓脂肪が蓄積してメタボ(メタボリックシンドローム)になるように、ムダ遣いに無自覚なまま財布のひもが少しずつゆるみ、家計がメタボ化している人が少なくないのです。

メタボ体型イメージ

チェック診断!
あなたは「メタボ家計」に陥りやすい体質?

あなたが「メタボ家計」に陥りやすい体質か否か、簡単なチェック診断をしてみましょう。次の10項目の中で、当てはまるものにチェックを入れてください。

  • check 自分の財布の中に入っている金額を即答できない
  • check 家にモノが多い
  • check 整理整頓があまり得意ではない
  • check 夫婦や家族で家計の話をしない
  • check 生命保険の契約内容を長年見直していない
  • check 「無料」という言葉に弱い
  • check お買い得品はまとめ買いすることが多い
  • check 自動販売機をよく利用する
  • check 通信販売をよく利用する
  • check 新商品を見ると試してみたくなる
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「メタボ家計」も生活習慣が原因!

2つ以上のチェックが付いた人は、メタボ家計の予備軍です。5つ以上のチェックが付いた人は、既にメタボ家計化している可能性大です。メタボ体型は生活習慣病を招く一因になるといわれていますが、メタボ家計も放っておくと、家計をむしばむ大きな要因になるので、要注意です。

メタボ家計がスマート家計に変身!
横山流5つの家計改善ポイント

メタボ体型もメタボ家計も、日々の生活習慣の蓄積によるものなので、過度のダイエットや節約は長続きしません。そこで、ムリなく着実にメタボ家計を「スマート家計」に改善するためのポイントを横山先生に教えていただきました。

改善ポイント1身の回りのモノを3つに分類して、浪費のぜい肉をチェック!

メタボ家計の人は、家にモノが多い傾向があり、同じようなモノを幾つも持っていたりします。「無料」「お買い得」「プチプライス」「新商品」といった言葉に弱く、「〇〇円以上送料無料」に反応して帳尻合わせの品をムダに買ってしまったり、お買い得品をまとめ買いすることで惜しげもなく使ってしまったり、似たモノを持っているのに新商品に飛び付いたりと、知らないうちに浪費しているケースが多々あります。自分の身辺をじっくり見回し、身の回りのモノをスマホやデジカメで撮影してみてください。そして、「今の自分にとって本当に必要かどうか」を基準に、撮影したモノを次の3種類に分類してください。

A
なくてはならないモノ
B
特になくても困らないモノ
C
よく見たら不要なモノ

BとCが多い人は、たいして必要ないモノが、いかに身の回りに多いかという事実に改めて気づくはずです。「今は使っていないけど、長年愛用していたし…」「全然着ないけど、高かったし…」といった執着心に引きずられないようにして、不要なモノを思い切って捨てたりリサイクルしたりして手放しましょう。お金で買ったモノは「お金が姿を変えた状態」なので、手放す時にお金を捨てるような“痛み”を覚えるはずです。その痛みを胸に刻んでおくことで、本当に必要なモノ以外に浪費しなくなり、ムダ遣いを抑止できます。

改善ポイント2固定費を見直せば、シュッと引きしまった家計に!

毎月一定の金額を支払う住居費や通信費、生命保険料などを「固定費」といいます。「毎月決まった額だから仕方がない」とスルーしがちですが、固定費を改めて見直せば、メタボ家計を継続的に引きしめる効果があります。例えば何も分からず加入したままの生命保険があれば、ライフステージに合わせて契約内容を見直すことで、不要な保険料を節約できる可能性もあります。また通信費も、無料電話ができるアプリケーションを活用したり、格安SIMなど低価格な通信サービスに切り替えることでコストを大幅に抑えられます。

改善ポイント3水道光熱費を賢くダイエット

水道光熱費を月に数百円ずつでも削ることで、年単位で見た時に家計のダイエット効果が期待できます。例えば、節電タイプの電球に替えたり、契約アンペアを下げることで電気代を抑えられますし、節水効果のあるシャワーヘッドに替えることで、水道と光熱費の両方をコストダウンできます。支払いも、口座振替にしたり、年払いにしたり、請求書を郵送ではなくウェブ請求に変えることで割引になる場合があるので確認しましょう。

改善ポイント4ゆるんだ財布のひもの賢い引きしめルール

自分の財布の中身を把握していない人は、お金の管理が甘いので、財布のひももゆるみがちです。食費や日用品費などの支出を抑えるには、財布に一定金額しか入れずにやりくりする方法がおすすめです。

ルール1
毎週決まった曜日に、1週間分の食費+日用品費の予算を決めて財布に入れます。
予算は少なすぎると続けられなくなり、多すぎるとムダ遣いにつながるので、1カ月の食費+日用品費を5等分した平均値を目安に調整しましょう。
ルール2
財布に入れた食費+日用品の予算内で1週間やりくりします。
ルール3
翌週、同じ曜日に、同じ予算額を財布に追加します。
ルール4
やむをえず予算オーバーしてしまったら、翌週分から前借りして、翌週は、その分差し引いた金額を財布に追加します。
ルール5
1週間後にもしお金が余っていたら、貯金をしたり、その金額内で自分に何かプチごほうびをして、モチベーションアップにつなげましょう。

財布とお金のイメージ

やりくり上手は、家計も体型もスマート

何でも節約して食生活が悪化し、体調を崩してしまうと本末転倒です。しかし、「健康のため」と、高価な食材や栄養補助食品に頼りすぎるのも考えものです。やりくり上手になると、予算の範囲内で栄養バランスを考えた食材を選ぶようになるので、おやつなどの嗜好品代が自然に減り、家計も体型もスマート化します。

改善ポイント5支出を消費・浪費・投資に分けて、家計を理想体型に!

メタボ家計を改善するには、何でも節約して支出を抑えればいいわけではありません。過度の節約は続かないことが多いので、支出の種類を見直すことが大切です。支出は次の「消費・浪費・投資」の3つに分けることができます。

消費 =
食費、日用品費、水道光熱費、教育費、医療費、交通費など、生活に必要な支出
浪費 =
生活必需品ではない酒、たばこなどの嗜好品費やギャンブル費などの支出
投資 =
貯金、資産運用、資格試験代など、スキルアップや将来の収入につながる支出

自宅に「消費」「浪費」「投資」と書いた箱を用意し、レシートや領収書を該当する支出の箱に入れましょう。例えば洋服代でも、仕事の面接のためなら「投資」、セールでの衝動買いは「浪費」かもしれません。「これは消費?浪費?投資?」と自問自答することで、お金の使い方を見直すきっかけになります。
1カ月ごとに各箱の金額を集計して月収で割ると、消費・浪費・投資の割合を算出できます。収入によって多少前後しますが、理想の支出バランスは「消費70%、浪費5%、投資25%」です。支出バランスを理想に近づけることで、ムダ遣いが減って、メタボ家計が理想的なスマート家計に変身します。

寿命が年々延びている中、身体も家計も健康であることが幸せな長生きの秘訣といえます。日々の生活習慣や消費習慣を見直すことで、体型も家計も脱メタボ化を目指しましょう。

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