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五月病に負けない!コーチングに学ぶタイプ別コミュ術

快適な五月晴れの季節ですが、新学期や新入社など、環境の変化や人間関係がストレスとなって、憂うつになる「五月病」が増える時季でもあります。そこで今月は、コーチングのプロに、対人ストレスを緩和するコミュニケーションのポイントをアドバイスしていただきました!

人間関係がストレスになるのはなぜ?

「さすがですね」といわれて、「ほめられてうれしいなあ」と喜ぶ人がいる一方、「は?何がどうさすがなの?」と不信感を持つ人もいます。こうした微妙なすれ違いが積み重なると、対人ストレスの原因となります。同じ言葉でも、人によって反応が異なるのは、自分と相手のタイプが違うからです。コミュニケーションの基本といわれる「コーチング」のスペシャリスト、五十嵐久先生に、タイプによって異なるコミュニケーションのポイントを教えていただきました。

お話を伺った先生
五十嵐 久(いがらし ひさし)先生

株式会社コーチビジネス研究所代表取締役、淑徳大学「プロコーチ入門講座」講師、一般社団法人東京コーチング協会理事( 前会長・創業者)、中小企業診断士、GCS・JMCA 認定プロコーチ、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント。主に経営者・起業家を対象としたエグゼクティブコーチとして活動する傍ら、プロコーチの養成や企業・団体等で人財育成に取り組んでいる。主な書著『コーチング・ビジネスのすすめ』(合同フォレスト刊)。
http://coaching-labo.co.jp/

対人関係の鍵となる「4つのタイプ」とは?

コーチングでは、相手の性質によって4つのタイプに大別し、相手のタイプに合わせてコミュニケーションの取り方を調整します。4つのタイプを、ここでは「俺に任せろタイプ」「仕切り役タイプ」「冷静沈着タイプ」「気配りタイプ」とします。自分と自分を取り巻く人たちのタイプの特性を心得ておくと、人間関係のぎくしゃく解消に役立ちます

「コーチング」って何?

ビジネスの世界でよく知られている「コーチング」とは、簡単にいうと、相手が心から望んでいることに気づき、その実現に向けて自発的に行動し成長することを支援する行為です。1950年台にアメリカで発展し、日本では1997年頃から普及しました。「コーチ」というと、スポーツのコーチを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、今は企業のみならず、教育や医療、福祉分野の人材開発などに幅広く利用されています。コーチ(coach)という名は、中世の頃、ハンガリーの町「Kocs(コウチ)」で作られた馬車に由来しており、まさに馬車のように「望む所まで送り届ける」という意味を持っています。

あなたは何タイプ? あの人は何タイプ?

コーチングの考え方をベースにした次の4つのタイプの特徴から、自分自身や、周囲の人たちは、どのタイプに当てはまるタイプを見つけてください。1つのタイプに極端に偏るというより、複数のタイプの特性を兼ね備えている人が多いので、「自分はこのタイプの要素が7割、このタイプの要素が3割かな」「あの人は仕事ではこのタイプだけど、プライベートではこのタイプ」という風に複合的にとらえましょう。

1. バリバリ行動する「俺に任せろタイプ」

  • check リーダーシップがあり、行動力抜群
  • check 目標に向かってパワフルに突っ走る
  • check 人の話をあまり聞かず、ワンマン
  • check せっかちで他人の指示を嫌う

腕組みしている恰幅のいいボスキャラ

2. ピピッとひらめく「仕切り役タイプ」

  • check アイデア豊かで、オリジナリティ抜群
  • check 楽しいことが大好きな人気者
  • check 計画性に乏しいお調子者
  • check 飽きっぽく、興味のある話しか聞かない

イケイケでノリのいい芸人風キャラ

3. コツコツ綿密な「冷静沈着タイプ」

  • check 観察力が高く、情報の分析力が抜群
  • check コツコツ粘り強く、計画性が高い
  • check 変化に弱く、失敗を嫌う完全主義者
  • check 感情表現が苦手で、冷たい印象

メガネがきらり、クールな理系キャラ

4. ほっこり温和な「気配りタイプ」

  • check 温和で優しい性格で、人の気持ちに敏感。
  • check 人をサポートすることを好み、仕事よりも人間関係を優先する。
  • check 自分のことはあまり話さないけれど、人の話は誠実に聞く。
  • check 決断力が弱く、チャレンジ精神が低い。

そっと支えてくれる癒し系キャラ

このタイプと関わるときは、ここがポイント!

4つのタイプそれぞれと会話するときのポイントや、やる気がアップする言葉を参考に、相手に合わせて上手に使い分けましょう。相手に有効な言動と、NGの言動を心得ることで、対人関係もスムーズに!

1「俺に任せろタイプ」 話はズバリ単刀直入に!

長い前置きや、細かなアドバイスにイラッとするので、このタイプに話をするときは、ズバリ単刀直入に結論から入る!「〇〇はどうでしょう?」といった漠然とした質問や、「〇〇はいいと思いませんか?」などと同意を求められるのは好きではないので、何か尋ねる際は「AとBの2案あるのですが、どちらがいいと思いますか?」と選択肢を示してあげましょう。

やる気アップワード

「すごい実行力ですね!」「さすが決断が早い!」「この仕事はあなたにしかできない」

2「仕切り役タイプ」 盛り上げるとノリノリ!

好奇心旺盛なので、いろいろな話題に乗ってくるタイプです。「それ、おもしろいね!」と盛り上げると、ユニークなアイデアをいろいろ提案してくれます。ただし、本題から話がどんどん脱線しがちなので、ときどきさりげなく軌道修正してあげる必要があります。

やる気アップワード

「そのアイデア、最高!」「ばっちりです!」「その調子ならばんばんイケますね!」

3「冷静沈着タイプ」 理論派にはきちんと理論で

「だいたいこんな感じで」といったあいまいな表現を嫌うので、「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように」を順序立てて具体的に説明すると、几帳面に対応してくれます。じっくり思慮深い反面、変に急かされるのは苦手なので、変更は早めに伝えましょう。

やる気アップワード

「隅々まで抜かりないですね」「細部まで徹底していますね」「論理がパーフェクト!」

4「気配りタイプ」 さりげない気遣いに感謝を

人を包み込むような穏やかさがあり、細やかな気遣いができるタイプです。あまり自己主張が得意でなく、グイグイ押しの強い人にストレスを感じます。ビジネスライクな言い方でなく、さりげない心遣いに「ありがとう」と感謝を示すと、誠実にサポートしてくれます。

やる気アップワード

「いつもナイスフォローですね」「あなたのおかげで助かります」「あなたがいると安心です」

コミュニケーションはキャッチボール
ストレスのない円満なコミュニケーションは、キャッチボールに似ています。片方だけが一方的にボールを投げ続けたり、相手の投げたボールを無視したり落とせば、キャッチボールが成立しません。相手がどんなタイプかを見極めて、それに合わせた言葉のキャッチボールを心がけると、今までぎくしゃくしていた人間関係も改善できるかもしれません。

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