養命酒ライフスタイルマガジン

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ハーブで美しく!

日々の生活の中に「ハーブ」を取り入れてみませんか?肥満、肌荒れ、冷え性(冷え症)、むくみ、便秘、不眠などなど、美容の大敵に「ハーブ」のチカラで立ち向かいましょう!

“美容ニーズ別”おすすめハーブティー&入浴

いにしえの民が傷を負い、そこに薬草をすりつぶした液を塗ったら早々に治った───。

香草や薬草を総称して一般的に「ハーブ」といわれるものは、おそらくそのようにして見い出されたのだと思います。民間療法として人間と深く関わってきたハーブは、香辛料として料理に使われたり、煎じてハーブティーとして飲まれたり、化粧品に配合されたりして、私達の暮らしと密接に結びついてきました。

そこで改めてハーブを意識して、積極的に生活に取り入れてみよう!さらに美容に役立ててみよう!ということが今回のテーマです。

眠れない夜にオススメ!

睡眠が足りなくなると、血の巡りの悪化や肌のトラブルが生じやすくなると共に、脂肪を分解する成長ホルモンの分泌減少によってダイエットの妨げにもなってしまいます。そこでオススメなのが、睡眠効果が期待できるリンデン、フランスでは「疲れを癒す」として夜にカフェなどで飲まれることの多いベルベーヌ(レモンバーベナ)、美肌やリラックス効果をもたらすとされるオレンジフラワーにペパーミントをブレンドしたハーブティー。ひとつひとつのハーブの薬効が相乗効果を生み、安眠をもたらしてくれることでしょう。

リンデン+ベルベーヌ+オレンジフラワー・・・スプーン各1杯
ペパーミント・・・スプーン1/2杯


【入眠ブレンド】ハーブティー 300cc

気分スッキリ疲労回復!

仕事疲れをお風呂で癒し、その後に1杯なにか飲みたい・・・そんな時は、温かいハーブティーよりも冷たい飲み物が欲しくなりますよね。そこでオススメなのが、リラックス効果が期待できるラベンダーとマロウでまずハーブティーを作り、そこに氷とカルピスをブレンド。カルピス(原液)の量はグラスの1/4が目安です。ほのかな紫色で見た目も涼しげで、夏の一日の疲れを存分にほぐす一杯となります!

ラベンダー・・・スプーン1/4杯
マロウ・・・スプーン2杯
カルピス、氷・・・適量


【夏のリラックスブレンド】
ハーブカルピス 100cc

「ダイエットしたい!」・・・エルダーフラワー、ジンジャー、西洋タンポポを

夏を控えた今、ダイエットを始めている方も多いのでは?ご存知のとおり、ダイエットにはさまざまな手法、アプローチがあります。たとえば「デトックス」。体内に蓄積された毒素を体外へ排出し、ダイエットしやすいカラダにする・・・そのひとつとして「発汗促進」が挙げられます。発汗促進に良いとされるのは、カモミール、エルダーフラワー、ジンジャーなどのハーブ。カモミールはヨーロッパで最も古くから民間療法で使われてきたハーブのひとつ。健胃や婦人病対策としても用いられてきました。エルダーフラワーは別名「万能の薬箱」。身体を温めてくれるので、夏場のクーラーの効きすぎたオフィスにお困りの方にもおすすめ。ジンジャーはご存知、しょうがです。

また、中性脂肪が気になる方にはアーティチョークや西洋タンポポがおすすめ。これらのハーブは肝機能の働きを強化して胆汁の分泌を促す効果が期待できます。ただしちょっと苦味があるので、ローズヒップなどとブレンドして飲みやすくすることがおすすめです。


西洋タンポポ

「お肌をキレイに保ちたい!」・・・・リンデン、西洋ノコギリソウを

お肌が荒れる原因はさまざまですが、まずは「睡眠不足」。ご存知、美容の大敵です。おすすめのハーブはリンデン(西洋ボダイジュ)。リンデンティーは「ナイトティー」とも呼ばれ、ほのかな甘みのある上品な香りで、後味はすっきり。リンデンにはビオフラボノイドという成分が含まれ、動脈硬化の予防にもなります。また風邪をひいたときにも効果的です。ホップやカモミールなどのハーブも不眠対策効果が期待できます。

そしてこれからの季節、お肌の天敵となるのは太陽の紫外線。おすすめは西洋ノコギリソウ(ヤロウ)です。外出前に西洋ノコギリソウのハーブティーを1杯飲むと、日焼け防止効果があると言われています。

しみやくすみ対策には、ビタミンCを豊富に含むローズヒップやハイビスカスがおすすめです。


リンデン

「肩こりを解消したい!」・・・ハイビスカス、カモミールを

辛い肩こりは女性の内面にとっても大敵。気分が沈み、表情も陰りがちとなってしまいます。一様に肩こりといってもさまざまですが、眼精疲労による肩こりにおすすめしたいハーブはハイビスカス。ブルーベリーやムラサキいも同様、眼精疲労に良いとされるアントシアニン色素を含んでいます。

ストレスによる筋肉の緊張、血管収縮で血液循環が悪くなり、乳酸などが滞留するストレス性の肩こりの場合は、カモミールがおすすめ。ただしブタクサなどのキク科アレルギーの方は避けるようにしましょう。前述したリンデンも抗ストレス作用が期待できます。

また、就寝前のお風呂にローズマリーやレモングラス、西洋タンポポなどのハーブを入れると、肩こり、疲労回復によいといわれています。ハーブティーとして売られているドライハーブを入れてもよいですが、市販されているお風呂用ハーブのほうが経済的です。


ハイビスカス

「生理痛がつらい!」・・・・カモミール、ラズベリーリーフ、カレンデュラを

カモミール(ジャーマンカモミール)には精神を鎮めリラックスさせる効果とともに、ホルモン分泌を整える効果があるといわれています。生理痛にお悩みの方は、日々飲む日常のお茶としてカモミールティーを取り入れてみてはいかがでしょう。


カレンデュラ

「便秘を解消したい!」・・・ローズレッド、ローズヒップを

便秘も美容の大敵。毎食後に飲む一杯のローズティー(レッドまたはピンク)がおすすめです。利尿作用を高めるウーロン茶とのブレンドも良いでしょう。ストレスによる痙攣性の便秘はローズヒップとジャーマンカモミールのブレンドも効果が期待できます。


ローズヒップ

フレッシュ、ドライ、精油・・・ハーブのある暮らしで美しく

現在、ハーブはさまざまな形で市販されています。まずは「フレッシュハーブ」。いわゆる“生”の状態で、バジルやタイム、イタリアンパセリなどが出回っています。料理に使われることが多いですね。一方、「ドライハーブ」は乾燥させた状態のもの。煎じてハーブティーにしたり、お風呂に入れたりして用います。彩りの美しさからポプリとして利用されることも。
そして「精油(エッセンシャルオイル)」。これは植物の香り成分を抽出したオイルのこと。主に「香りをかぐ」ことによってカラダに取り入れ、お風呂に入れたり、市販のオイルウォーマーなどで温めて空気中に拡散させたりして使用します。最近では雑貨店などでも精油を目にする機会が増えました。

この味のハーブティーが好き、精油のこの香りが好き、といった好みで選ぶのもひとつの手です。かのクレオパトラは浴槽にバラを浮かべて入浴を楽しんだり、バラのエキスを利用した香水を好んで愛用したりしていました。単にバラ好きで、見た目のゴージャスさを求めていたのかもしれません。しかし現在では研究が進み、バラ(ローズ)の精油には美肌や月経周期の正常化、ストレス緩和などに良いことがわかってきつつあります。個々のハーブにはそれぞれ特有の効能があるので、せっかくなら「自分がどうなりたいか」という点からハーブを選んでみることをおすすめします。

そこで今回は、美容のニーズ別におすすめのハーブをご紹介。ドライハーブを購入して自分で煎れてもよいですし、ハーブ名のついたティーパックも現在では多数市販されています。お好みのスタイルで、生活に取り入れてみてください。ただしひとつご注意。妊娠中、授乳中の方や小さなお子さんにはハーブティーはおすすめできません。ハーブ購入の際には店員さんに正しい使い方を聞いて、但し書きをよく読んでからお飲みください。