養命酒ライフスタイルマガジン

生薬百選

生薬百選9
桜皮(おうひ)

三月も残すところ後わずかとなり、暖かな地域ではサクラが見頃になっていることでしょう。しかし、ここ信州ではサクラはまだしばらくお預けで、4月中旬からやっと開花し始めます。

サクラと言えば「お花見!お酒!」を連想する人が多いと思いますが、実はサクラも立派な薬草(木)の一つで、樹皮を桜皮(おうひ)と言います。 薬用には主にヤマザクラを用い、樹皮にはサクラニンやサクラネチンというフラボノイド化合物が含まれており、鎮咳、去痰、湿疹、じん麻疹などに用います。咳には1日3~5gを煎じて服用します。また、八重ザクラの花にも桜皮と同じ成分が含まれていて、お酒に漬けて飲用すると精神安静、安眠、のどの痛み、美容などに効果があると言われています。

この樹皮が桜皮 桜の花
この樹皮が桜皮 桜の花

昨年、お酒好きの所員(M氏)が製品開発と称して「桜花酒」を作り自ら人体実験を行い「気持ちが良くなり肌もツヤツヤになってきた~」と、かなり効果が有ることを報告してくれました。でも、私にはただ酔っ払っている様にしか見えませんでしたが・・・(笑)。
研究所のある伊那谷には、「天下第一の桜」と言われているタカトオコヒガンザクラ(高遠町)を始め、多くのサクラの名所・名木があります。是非一度お越しください。

石塚 康弘(養命酒中央研究所・主任研究員)

昨年、引越しをしました。近所に樹齢が約1000年と言われているケヤキがあり、その立派な姿にとても感動しています。運動不足解消をかねて最近そこまでウォーキング(2Km)を始めました。