HOME > 名言集 > 【2005年3月号】怠惰は魅力的に見えるけど、 満足感を与えてくれるのは働くことだ。


名言集


怠惰は魅力的に見えるけど、 満足感を与えてくれるのは働くことだ。



761日間の隠れ家生活。それでも荒まなかった心


世界中で読まれている『アンネの日記』の作者、アンネ・フランク。彼女が生まれた年に世界的な大恐慌が始まり、成長するにつれて世界の雲行きは怪しくなっていきました。ヒトラーが総統となり、欧州各地へ侵攻。ユダヤ人一家であったアンネの家族は、アムステルダムに移り住みました。1942年6月、アンネ、13歳の誕生日。家族に日記をプレゼントされ、嬉々として書き始めますが、翌月にナチス親衛隊から姉のマルゴーへ呼び出し状が届いたのをきっかけに、一家は「隠れ家」へ。それからはこもりっきりで2年1ヶ月の間、息を潜めるも、1944年8月4日に突きとめられ、家族は強制収容所へ連行されました。アンネは1945年3月、ベルゲン・ベルゼン強制収容所でチフスと栄養失調のため死亡。その約2週間後に同収容所がイギリス軍により解放されたことを思えば、「無念」という以外ありません。



元気の源は、日常の「ありがたさ」を感じること


例えば、病気。病気にかかる前の「ふつうに暮らしていた」頃がなんて幸せだったんだろう・・・と私達は感じることがあります。仕事も同じこと。「仕事=疲れるもの」とみなしてしまいがちです。働いて、心地よい疲れを伴って眠ること。仕事を通じて誰かの役に立っていると思うこと。働ける日常に「ありがたさ」を感じること。これこそが元気を生み出す源ではないでしょうか。アンネは、隠れ家に身を潜めていた頃に「早く自由になりたい。だけど、小さな窓から青空が広がっているのが見られるだけで幸せ」と綴っています。暗黒の時代であっても、現状にわずかな喜びを見出していたアンネです。