HOME > 健康の雑学 >  【2014年8月号】 水の雑学

水の雑学

日本のミネラルウォーター消費量は30年間で35倍に?! 「ミネラルウォーター」と「ナチュラルミネラルウォーター」の違いって?水をめぐることわざに見る日本人のココロとは?今月は水にまつわる雑学をお届けします。


「ミネラルウォーター」と「ナチュラルミネラルウォーター」の違いとは?


ペットボトルのラベルをよく見ると、「ミネラルウォーター」と書かれているものと、「ナチュラルミネラルウォーター」と書かれているものがあります。
一般にミネラルウォーターとは、特定水源の地下水のミネラル分などを人工的に調整した水のことを指します。
一方、ナチュラルミネラルウォーターは、特定水源の地下水そのものに含まれている天然ミネラル以外に手を加えていない水ということです。ナチュラルミネラルウォーターは、雨水がどんな土壌を通過するかなど、採水地の自然環境によって含まれるミネラルの種類や比率が異なってきます。ヨーロッパなどの銘水の水源地では、土壌汚染を防ぐため、一帯の自然環境保護を徹底して行っています。

ミネラルウォーターもナチュラルミネラルウォーターも、グラスに注げば見分けがつきませんが、何種類も飲み比べてみると、さまざまな味の違いを感じるはずです。究極のグルメとは、水の微妙な味がわかる人かもしれませんね。

雑学2 日本のミネラルウォーター消費量は30年で35倍に?!


今では当たりまえのように日本で消費されているミネラルウォーターですが、最初に日本に登場したのは明治時代で、神戸や横浜の外国人居留地向けに提供されたスパークリングミネラルウォーターが先駆けだったようです。
1980年代初頭に家庭用ミネラルウォーターが発売になり、以来約30年間でミネラルウォーターの国内生産・輸入の総量は約35倍に激増。特に国内生産量はこの10年だけでも2.5倍の約287万キロリットルに増大しています。現在、国産は約800種、輸入品は約200種、合わせて1000銘柄の膨大なミネラルウォーターが日本国内に流通しています。

一方、海外に目を向けると、世界一のミネラルウォーター消費国のイタリアは、2011年度の年間消費量が1人当たり173リットルであるのに対し、日本はわずか約25リットル。2リットル入りペットボトルに換算すると年間平均13本という少なさです。
日本は、阪神大震災や東日本大震災の影響で、ミネラルウォーターを非常用にストックする習慣が根付いてきたといわれていますが、今後も、日本のミネラルウォーター市場はまだまだ伸びると予測されています。


雑学3 水をめぐることわざに見る日本人のココロ


水

「まあ、今までのことは水に流して」――過ちをとがめずに許すという意味で日本人がよく使うこの言葉。その背景には、流れの速い川が多い日本の自然環境と関係があるようです。川の流れが速いということは、汚れてもきれいになりやすいため、古来、日本では川にゴミや汚物を捨て、川で用を足しており、京都の鴨川では死体を流して水葬していたともいわれています。つまり、「水に流す」とは、川の浄化作用を信じていた日本人の習慣を物語る言葉なのです。

「水に流して」とは逆に、過ちを犯したとき、「済まない」と謝りますが、これは「澄まない」と同義であるという民俗学の説があります。「済まない」とは「自分が川の流れを止めて、水が澄んでいない状況にしてしまっている。だから済まない」という解釈です。 また、「流るる水は腐らず」ということわざは、常に動いていると澱まないという意味ですが、この根底にも、流れが速い日本の川に対する浄化信仰がベースにあるといえます。 さらに、あまりにも清廉潔白な人は周囲になじまないという意味の「水清ければ魚住まず」ということわざや、善も悪も許容する「清濁併せ呑む」という言葉もまた、過ちを「水に流す」と表裏をなす、日本人ならではの感覚といえます。