HOME > 研究員のウンチク > 【2007年6月号】民家裏の大桜樹


「民家裏の大桜樹」


桜の話題には少し遅いかもしれませんが、今回は研究所に近い箕輪町中曽根(天竜川の西方、山沿い)の「権現桜」をご紹介します。種類は不明で(エドヒガンザクラかエゾザクラ)、例年、有名な「高遠」のコヒガン桜(今年は4月13日頃満開でした)より4〜5日遅れて満開となります。



樹齢千年といわれる桜の大樹です。根元から1.5mのところで幹が東西に大きく分かれ、胴回り10m、高さ18mというどっしりとした風貌で、世の遷り変りを見つめてきた貫禄に満ちています。民家裏にさりげなく立っているのが素朴でとても印象的です。



幹(左)  ライトアップ時(右)


最近は、古木を見直す機運もあり、地元の方々の手入れもよくここ数年みごとな花を咲かせています。ふらっと出かけてこの大桜樹の前に立つと、日々の小さなことがスーッと消え、心が洗われるようで不思議な力を秘めています。

小さな集落の中ほどにあるので駐車場はあまりありませんが、隠れた桜スポットです。この時期信州へお出かけの際は早朝や、ライトアップされる夜など一見してみてはいかがでしょう(中央道伊北または伊那インターから15分)。




■石川 俊則(養命酒中央研究所・主任研究員)
信州はサクラが終えると山菜の季節、ネコの額ほどの家庭菜園と併せて一も二もなく体を動かす機会にめぐまれます。おかげで○○肩の痛みを実感する今日この頃です。