HOME > 研究員のウンチク > 【2005年1月号】小さな町の素敵な音楽祭


「小さな町の素敵な音楽祭」


私は木曽谷の入口に建つ「これより南木曽路」の道標の近くに住む亜木曽人です。
木曽路は藤村の「夜明け前」を引用するまでもなく、全て山の中です。
今日はこの木曽谷のほぼ中央に位置する「木曽福島町」で30年前より行われている標題の音楽祭を紹介します。

今でこそ音楽祭は各地で花盛りですが、木曽音楽祭は正にその走りと言えましょう。
出演者はエッ!こんな方が!とビックリする当代一流の面々、この方々が町内の民家や空別荘に分宿し、地元主婦が作る手料理で、一週間合宿同然の生活をしながら音楽祭に備えます。
当然ながらピアノ、弦、管が奏でる室内楽は才色兼備の女性奏者と相俟って、筆舌も及ばぬ陶酔と至福、そして程よい睡眠の時を与えてくれます。
木曽が発するこの文化の香りは、評判が評判を呼び、年々盛況になっています。
興味を持たれた方は、山と清流そして音楽を求め、夏の木曽路へお出掛けください。

※音楽祭がここに至るまでの道のりは決して平易ではなかった様ですが、地元関係者・出演奏者の苦労の程はここでは割愛させて頂きます。




■丸山 常晴(養命酒中央研究所・担当部長)
B型さそり座−人曰く最悪の星座。期待に違(たが)わず、口害をばらまく嫌われ者。