HOME > 特集記事 > 【2017年4月号】 お花見でブルブル、グッタリ… 花冷え不調を防ぐ5つの極意!

お花見でブルブル、グッタリ… 花冷え不調を防ぐ5つの極意!

「お花見で胃腸が冷えて体調悪化…」「夜桜見物で翌朝ダウン…」——桜の季節は花冷えで意外と肌寒く、お花見で体が冷えて体調を崩してしまう人が少なくありません。そこで今月は、冷え治療の名医に、お花見で体を冷やさない極意を教えていただきました!


お話を伺った先生:川嶋 朗(かわしま あきら)先生

1957年生まれ。東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科教授。一般財団法人東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門担当。北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学入局。ハーバード大学マサチューセッツ総合病院、同大学附属青山自然医療研究所クリニック所長を経て現職。漢方などさまざまな代替、伝統医療と西洋近代医学を統合した医療を行う。『冷えとりの教科書』(マイナビ)、『冷え克服法』(エクスナレッジ)、『「血液たっぷり」で不調をなくす』 (宝島社)、『医師が教える 人が死ぬときに後悔する34のリスト』(アスコム)など著書多数。



チェックテスト!あなたはお花見で体調を崩しやすい?

次の1〜5の中で、当てはまるものにチェックを入れてください。


  • check 1. 朝起きた時、布団の中で体に触れると、冷たいと感じる個所がある
  • check 2. 朝、起き抜けの体温が36℃に満たない
  • check 3. あまり運動をしない
  • check 4. 睡眠不足ぎみ
  • check 5. ストレスが多い

診断!

1または2に
チェックあり
赤信号!
朝起きた時から冷えている人は低体温なので要注意です!
3〜5に2つ以上
チェックあり
黄信号!
運動不足・睡眠不足・ストレス過多も冷えの要因に!
チェックがゼロ
青信号!
今の調子で冷えにくい生活習慣を続けましょう。

60年前の日本人の平均体温は37℃近くあった?!

60年前の日本人の平均体温は約36.9℃でした。「えっ37℃近い体温は微熱では?」と思った人は、体が冷えている証拠です。エアコン完備、冷蔵庫で冷やした飲料や食べ物、シャワーだけの入浴…などの生活習慣を送る現代人は、体が冷えがち。お花見で体をさらに冷やしてしまうと、てきめんに体調が悪くなってしまいます。

お花見時季は寒暖差が激しい!

「花冷え」といわれるように、桜が咲く頃は意外と気温が下がります。気象庁の1981〜2010年のデータでは、花見シーズン(4月)の東京の平均最高気温は19℃と暖かいけれど、平均最低気温は9.4℃と真冬並みに低く、寒暖差が約10℃もあります。寒暖差が激しいと、体温調節にエネルギーを使うので、自律神経が疲弊し、体温調整がうまくできなくなってしまいます。

お花見イメージ

体温が1℃下がると、免疫力が30%も落ちる!

体が冷えて体温が下がれば、血流が悪くなり、臓器の働きも悪くなります。体温が1℃下がるだけで、代謝が12〜20%下がり、免疫力が約30%も落ちてしまうといわれています。そのため、お花見で体が冷えた後、お腹を壊したり、風邪を引いたり、ガクンと体調を崩してしまうことが多くなるのです。


お花見でブルブル、翌朝グッタリにならないための5つの極意!

お花見で体調を崩さないためには、冷え対策が必須です。簡単にできる冷え予防の5つの極意を川嶋朗先生に教えていただきました。

極意1|湯たんぽ必携!

お花見に軽い小型のゴム製湯たんぽを持参し、血流の多い太ももや腰を温めるだけで、上半身も下半身も血流がよくなります。ペットボトルに体温より高いお湯を入れて、簡易湯たんぽにしてもOKです。使い捨てカイロを腰やお腹に貼る手もありますが、部分的に熱くなって汗をかいてしまうと、かえって冷えてしまうので注意しましょう。

湯たんぽイメージ

極意2|保温水筒に温活ドリンクを!

お花見には保温水筒に、体温より高い温度にしたホットドリンクを入れて持っていきましょう。ノンアルコールなら、白湯はもちろん、紅茶やプーアール茶など発酵したものが温活に役立ちます。花見酒には赤ワインを温めたホットワインがおすすめです。

保温水筒イメージ

極意3|温活スパイス投入でさらにホットに!

紅茶やホットワインには、体を温める作用が期待できるシナモンやショウガをはじめ、クローブ、八角、こしょうなどをお好みで入れると、より強力な温活ドリンクになります。ショウガはパウダー状のものでも、チューブ入りのものでもOKです。

スパイス入りホットワインイメージ

極意4|冷えてツライ時は、指組みを

お花見中に冷えてきたな…と思ったら、「指組み」をしましょう。まず左右の指先が内側に入るようにして、第一関節の所で交互に指を組み合わせ、手の中に卵を持っているようなイメージでふわっと軽く手を閉じます。すると、血行が自然に促されて手先からポカポカしてきます。

指組み写真

極意5|お花見後は38℃の湯船にゆったり浸かろう

お花見で体が冷え切ってしまったら、湯船に40℃以下のぬるめのお湯を張って、ゆっくり全身で浸かりましょう(心臓の弱い方は半身浴)。ぬるいお風呂はのぼせず、上がったらすぐに眠れます。熱いシャワーをサッと浴びるだけや、40℃以上の熱いお湯に浸かると、一時的に温まったような気になりますが、入浴後にかえって冷えてしまいます。38℃位のお湯に30分ほど浸かると疲労物質が体内にでき、その後に疲労回復物質が生まれるので、ぐっすり眠れて、翌朝はシャキッと爽快に目覚められます。



まとめ

どんなに冷え対策をしていても、春だからと薄着をしていては、元も子もありません。
お花見時の冷え予防には、ひざ掛けや腹巻などの防寒アイテムもお忘れなく!

桜イメージ



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