薬酒について

日本における薬酒

日本においても薬酒の歴史は古く、奈良の東大寺正倉院に伝わる文章の一つに「写経生は終日机に向かっており胸が痛み脚がしびれるので2日に一度は薬の酒を飲ませてほしい」と書かれています。この文章は天平11年(739年)頃書かれたもので、当時すでに「薬の酒」があったことを伝えています。また古くからの薬酒として、正月に飲まれることで知られる「屠蘇(とそ)酒」があります。

屠蘇酒は中国後漢時代の華陀(かだ)という名医によって創製され、漢方とともにわが国に伝えられた薬酒で、古書には「元旦にこれを飲めば一切の病疫や邪気 を払い除く。一家全員東を向き、年少者から順に飲む」とあります。

わが国では弘仁2年(811年)に宮中で用いられたのが始まりとされ、その後庶民の間にも広まり、一年の無病息災を願う正月の習慣として、今日に伝えられています。

薬酒なるほどMEMO

寝正月

元旦や新年の休みを寝て過ごすこと。また新年を病気で寝ていた場合、縁起をかついでいう。 こんなことのないよう一年の無病息災を願って飲む薬酒に「屠蘇酒」があるが「淑柏酒」というものもある。大晦日の夜、山椒(サンショウ)の実21粒と東側を向いていた柏(カシワ)の葉7枚を約 1.8L の酒に浸して造る。