研究開発

生活者の健康に貢献する新商品を生み出す商品開発センター

商品開発センターの前身である中央研究所は、現代の科学が生まれる前に造られた経験的所産である「養命酒」に現代科学の光を当て、その内容や効能を科学的に解明し、常に時代のニーズに応じた「養命酒」とするための研究開発部門として1964年に設立しました。そして2014年に新商品の開発・研究に注力する部門としての位置づけを明確にするため「商品開発センター」に名称を変更しています。
中央研究所時代に行われてきた「養命酒」の配合生薬に関する研究や生薬栽培研究、滋養強壮効果に関する研究の方法や考え方が現在の商品開発センターの特徴や強みにつながっています。生薬に関する基礎研究がハーブの活用技術へ、滋養強壮・冷え・胃腸虚弱といった「養命酒」の効能研究が、近年社会で必要とされている未病対策研究へと受け継がれています。

エイジングケア商品の開発

抗糖化に着目した「糖化ストレス研究」

人の老化は20〜30代から始まり、その原因の一つに「糖化ストレス」があります。糖化とは、体の中で余った糖分がタンパク質と結合して、結合したタンパク質を劣化させる現象です。また「AGEs(終末糖化産物)」によって糖化したタンパク質が、体の機能低下を起こす原因の一つであることは科学的にも明らかになっており、肌の老化や高齢者に多い脳血管疾患や認知症、高血圧などにも糖化ストレスが関わっています。
センター長の丸山は、「糖化と並んで体に不具合を引き起こす原因に酸化がありますが、酸化は人類を含む動物が数十万年以上にわたり戦ってきた相手であるため、体の随所に防御機構が備わっています。これに対して糖化との戦いは、食生活の変化により数十年前から始まったため、人間の体には十分な防御機構ができていません。そのため人為的な防御をしていく必要があり、当センターがその手助けができればと考えています。」と話します。
商品開発センターでは2013年より糖化ストレス研究に着手し、2015年4月に同志社大学生命医科学部との産学連携で「糖化ストレス研究センター」を立ち上げています。

商品開発センター センター長
丸山 徹也

森から生まれた贈り物「クロモジ」の更なる活用に向けて

高級爪楊枝などで有名なクロモジは、リラックス効果のある甘くさわやかな香りが特徴です。その幹枝は薬用養命酒の原料生薬「烏樟」として用いています。同志社大学との共同研究で670種ものハーブの効能分析を行ったところ、クロモジに含まれるポリフェノールは糖化を抑える効果が高く、糖がタンパク質と結合するのを阻害する効果だけでなく、既に結合してしまったAGEsを分解する効果があることが確認されました。また、抗疲労、抗ウイルス、抗酸化といったさまざまな効果も期待されています。
エイジングケア担当の鈴木は、「現在、このクロモジの香りや機能を活用した商品開発に取り組んでいます。森の贈り物であるクロモジを、当社のオリジナル素材として、さまざまな事業に展開していきます。」と、意気込みを語りました。

マーケティング部 エイジングケアグループ
鈴木 和重

お客様の声に向き合って、美味しく、楽しく、続けられる商品に

お客様の生活の負担にならないよう摂取のハードルを下げて、毎日続けられるように、美味しく、楽しく、健康になれる、そのような「ポジティブさ」を大切にして、お客様視点の商品開発に取り組んでいます。「売場や自社商業施設「くらすわ」に出向いて、お客様の生の声を取り入れるようにしています。また商品発売後も、お客様相談室に寄せられた声を確認し、自分たちの仮説が本当に合っていたか確かめて、次の商品開発に活かすようにしています。商品開発センターと私たちマーケティングチームはいつもお客様に寄り添い、お客様の明るく、元気な毎日に貢献しています。」とエイジングケア担当の川森は語りました。

マーケティング部 エイジングケアグループ
川森 亜理沙